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就職活動の時期だしとりあえず就職活動をしている、という人に読んでもらいたいなと思って書きました。
中国上海でのインターンー2年目の休学ー
10ヶ月間の海外生活を終え、日本へ帰国したのは2月の始め。周りの就活生は就職活動をスタートさせ、企業説明会やらエントリーシートの提出やらで忙しい日々を過ごす時期である。日本に帰国した僕には、友人からは
「今から就活始めるの?」
「やっぱり海外で働くの?」
「就活どういう業界考えてんの?」
など、就活に関する様々な質問をされた。しかし、その時すでに僕の心は決まっていた。
それは、2年目の休学をしてインターンをすること。
1年目の休学では、心理的な壁をあの手この手を使ってやっとの思いで自分自身を「休学」という選択をさせたのだが、この時は全然違った。特別難しい選択ではなく、それほど思い悩み葛藤することはなかった。
中国上海でのインターンー技術職か営業職かー
大学では工学部の機械を専攻しており、特別技術屋になりたいと思っていたわけでないが、「このままいけば技術屋になるんだろうなぁ」となんとなく思っていた。
転機は、フィリピン留学中のAさんとの出会いである。
年齢は4つか5つくらい上。彼はとにかく誰よりも友達思いで正義感が強い。普段は持ち前の強いリーダシップと爽やかな下ネタ込みの高いコミュニケーション能力で彼の周りには人が集まり、みんな笑顔。一方、ひとたび友達が困っているのを見るとほっとけず、そこまでやっちゃうの?というほど真剣に向き合き合う。僕もそんな彼の人柄に惹かれていった。
そんなある時、彼の学生時代のエピソードを聞き驚愕した。営業において、大学生にして社会人顔負けの圧倒的な成果を上げたことを知る。そしてそれを証明するかのような、データに基づいた論理的な思考とわかりやすい説明能力。そして何より、たとえ売上に繋がろうとも、お客様のためにならないことは決してしないという価値観を目の当たりにして、圧倒された。
それまで、営業とは売りたくもないものを嫌々売ってまわるしんどい仕事というイメージだった。彼は、「営業とはお客様に喜んでもらってその対価として報酬を受け取る仕事」だと教えてくれた。だから、おもしろい!と。
この価値観は、常に周りを喜ばせようとする彼の日頃の行動に如実に現れており、話を聞いていて妙に納得できた。そして、彼ならそのへんの人には負けない圧倒的な成果を残せるだろうとも思った。そしてトドメの一言。彼は興奮気味に話を聞いていた僕にこう言った。
「おっきー、営業したら結構いい線いくと思うんだよね〜」
心が躍った。
これ以降就職について考える時は、「技術屋か、それとも営業か」から考えるようになった。
「働く」ことが全くイメージできない
考えるようになったと言っても、技術屋の仕事も営業の仕事も全然イメージが湧いてこなかった。イメージが湧かないどころか「働くって何?」という感じ。技術屋は大学の実習みたいな感じの仕事、営業はお客さんのところへ行ってモノを売る仕事、ぐらいのものだ。
考えても考えても、どちらが本当に自分に向いているのかわからない。だからといって、どちらを選ぶかで今後の人生を大きく左右する気がしたので、いつものノリで選ぶ訳にはいかない。
そして、あれやこれやと考えた末に至った結論は、
「働いてみないとわからない。だから、働いてみよう」
だった。
じゃぁどうやって学生が仕事を経験するのか、インターンシップだ。でも、1周間や1ヶ月ならただの会社見学で終わってしまう気がした。やるならもっと長期で。じゃぁもう1年休学しよう。
2年目の休学のハードルは低かった。1回外れたレール、人と違うことをすることへの恐怖はほとんど無くなっていた。それよりも、1年目の休学の最中に常々感じていた「主体的かつ選択的に生きている」という実感無しに、生き方を選択することへの恐怖の方が遥かに大きかった。
中国上海でのインターンー「人生逆張り」ー
休学をしてインターンすることが決めた。じゃぁ早速どうやってインターンすればいいのか探すこととなる。「休学 インターン」と検索してみると、検索結果に表示されたETIC.さんのHPへ。いくつか興味のあるところを押さえると、インターンをしたいという趣旨を伝えるべく、電話。
「営業でインターンをしたいんですけど」
技術屋ではなく営業のインターンを選択したのは、その時に営業の仕事への興味の方が大きかったからと、営業のインターンの方が選択肢が多かったからだ。候補の中でどの企業にするか決めかねていた僕に、直接経営者の話を聞ける東京ベンチャー留学に参加したらいいよ!と勧めていただき、東京ベンチャー留学へ。
東京ベンチャー留学では、「経営者」という今までほとんど関わることのなかったタイプの方々の話を聞くことができた。性格や考え方の違いはあっても、「目指す世界」を本気で語る姿は誰一人として例外なくキラキラと輝いていた。心の底から、こんな大人になりたいと思った。こんなにもイキイキとした大人を見たのもまた初めてのことだった。そして、その中でも最も刺さったのがこのフレーズ。
「みんなと同じことやって、そんなに価値出せるの?無理なら人がやっていないことせなアカン。今後100%市場が伸びて、今誰もが一番行きたくない上海に行ってビジネスする経験が価値になる。そして、それが当たった時、価値が20倍にも30倍にもなる。人生逆張りや!!」
上海で休学インターンに挑戦することが決まった瞬間だった。

沖 匠知

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