前回の記事→うつ病からの超自由な休学生活
【はじめに】
お久しぶりです、NXIです。久しぶりの更新です。
7月はテストやらレポートやらそんなんに追われて、全く更新できずにいました・・・
勉強や活動に対する体力や集中力、机に向かっていられる時間、やりたくない勉強ややりたくないことを我慢する力、そういうものが想像以上に落ちていました。
テスト期間のおかげで少しは戻ったかなと思うのですが、結構大変でした。
復学とはゆっくりとやるものだと、身をもって知りました(笑)
さて、今回は去年の5月、6月あたりのことを書いていきたいなと思います。
・・・と思って、去年の手帳を見ていたのですが、
なんかあんまり予定が入っていません
というか、予定の上に×マークが上書きされています。
そして6月上旬のある日に、大きく「退院!!!」という文字が残されています。
そして思い出しました。
「そういや去年のこの時期、入院してたなあ・・・」と・・・
というわけで今回は、5月6月の、
入院するまでの経緯と、入院生活に焦点を当てて書いてみようと思います。
入院って何か悪いイメージがあるかもしれませんし、自分も入院するときはものすごく苦しかったのですが、
この入院で得たものはものすごく大きかったし、
休学中の楽しかった思い出ベスト5に入るのではないかというくらい楽しかったなあと思います。
そんなしんどかったことや楽しかったこと、
その中で自分が得たものを思い出しながら書いていこうと思います。
【入院するまで、頑張りまくる】
5月上旬、僕はやっと休学しました。
心身ともにボロボロの状態で、休学届を出したと同時に、肩から憑き物がスッととれたような感じがしました。
そんな僕が何をしていたのかというと・・・
ちょっと休んで、思いっきり頑張っていました。←
前のブログにも書いていたように、フリースクールでのお仕事を頂いていたので、気合を入れてそっちに力を注いでいました。
さらに不登校支援のボランティアでも自分ができることを頑張ろうとしていました。
また休学した分遅れてはいけないと思っていたのか、逆に家で本読んだり勉強したり、元気なときは大学行ったりしていました。
そんな感じで気合の入った療養生活を送っていたのですが、
仕事が上手くいかなかったり、ショックを受けるようなことを言われたり、さらに信頼していた友達とトラブルがあったり、いろんなことが重なってしまって
休学してから2週間ほどで、また思いっきり病んでしまいました。
4月にカウンセラーの方にいろいろ言われたときのような、自分の中で何かが壊れたような、そんな状態になりました。
被害妄想やフラッシュバックでいっぱいになって、絶望感で頭がいっぱいになって、何もかもを壊してしまいたくなるような、そんな感じです。
実際に友達や先輩を大きく傷つけてしまったし、多くの人に迷惑をかけてしまいました。
そして両親が連絡を受け下宿先に来て、強制的に地元の病院へと連れていかれました。
そこで医者に、
「今すぐ入院した方がいい。今から外に出ることも禁止、ケータイなどで外部と連絡を取ることも禁止、今の君を自由にしておくのは君にとって危険すぎる。」
そんな感じのことを言われました。
そのくらい、自分は危険な状態だったのだと思います。
そうして全ての仕事、予定をキャンセルして、
仕事をやりきれなかった、友達やいろんな人を傷つけた、迷惑をかけた、そんな罪悪感と絶望感でわけのわからないまま、
僕は入院しました。
【意外と楽しい入院生活・前半】
最初にまず、病棟の奥の部屋に連れていかれました。
そこで
「ここがみんなの共同スペース、ここが君の部屋ね、何かあったらベッドの近くのナースコール押してね。あと許可がない限り共同スペースから先の部屋や外には行かないでね」
と言われました。
そう言われて、初日は疲れていたのですぐに寝ました。
最初は、
やることもないし、しんどいし、もう嫌や、なんでこんなところに来てしまったんだろう、
って感じでした。
昼間はずっと寝てて、夜は寝れなくて、ずっと被害妄想だったり後悔だったりしているような、そんな生活だった気がします。
しんどくて、ずっとうなされていたときもありました。
それでしんどくなったら看護師さんに話聞いてもらったり、慰めてもらったり、寝れないときには睡眠薬もらったり、って感じでした
このときに本当によくしてくれたなあ、愚痴やったり悩みやったりをたくさん聞いてくれたなあって思います。
そして徐々に他の人とも話せるようになってきたり、元気がもどってきたりして、入院生活に慣れてきました。
限られた空間でしか生活できないのは退屈といえば退屈 でしたが、他の人たちがみんないい人たちだったり、その人たちと楽しくいろんなお話したり、ゆっくり本を読んだりしたり、疲れたらぐっすりと寝たり、時間だけはたっぷりあって、いろんなことを考えたりすることができたので、
入院から一週間もすると、そこまで苦痛ではなくなっていました。
みんなそれぞれ、複雑な事情があったり、苦しみや生きづらさを抱えていましたが
それでもみんなが落ち着ける、笑いあえるような場だったなと思います。
そして10日ほど過ごしたとき、主治医さんに
「思っていたよりずっと調子がいいね。これならもう病棟や移動範囲の制限を緩めても大丈夫かな。」
と言われて、
病棟変更
保護者同伴ならば外出可能
レクリエーションに参加可能(バレーやバトミントン、陶芸作りやカラオケなど)
購買の利用可能
お散歩可能
になりました。
主治医が思っていたよりずっと回復が早かったようです。
それで寂しいながらも、今の病棟の人たちに別れを告げて、別の病棟に移りました。
このころにはもう、むしろ入院生活を楽しんでいたように思います。
【意外と楽しい入院生活・後半】
新しい病棟に移って、メンバーも変わりましたが、すぐ友達もできて、楽しい生活を過ごすことができました。
基本的には友達とお話したり、本読んだり、ゼミの教科書をノートにまとめて勉強してたり(そのせいか、すごく勉強好きな子、できる子みたいな扱いでしたw)
さらにレクリエーションで運動できる日には運動しにいったり
ある程度外に出れるようになったので病院の周りを散歩したり
休日は許可をもらって家で過ごしたり、
とそんな生活を送っていました。
なんていうか、本当にのんびり、マイペースな生活でした。
人生で一番のんびりしていたと思います。
他の人と話すことも、お仕事や大学、人生の話から、
お前の病棟にかわいい子おる?」「おるでー!めっちゃかわいい子おる!」みたいな話まで、いろいろ話しました。
他にもレクリエーションで出会った人と仲良くなったり、
看護師さんにいろいろ聞いてもらったり、話したり
年上の男性に人生についていろいろアドバイスをいただいたり
主婦の方に「勉強熱心やなあ」「あんた絶対大物なるで!」と褒められたり励まされたり、
経済や政治にめっちゃ詳しくて、論理的で頭のいい人にいろいろ教えてもらったり
仲良くなった人と夜通しお互い自分のバックグラウンドやしんどい部分について語り合ったりしていました。
若い子は珍しかったのか(当時20歳、病棟では最年少でした)、
老若男女問わずいろんな人が話しかけてくれたし、たくさんの人と関わったような気がします
・・・思い出してみるとほんとにいろんな出会いがあって、思っていたよりも遥かにたくさんの人と関わって、
いろんなことを学んだなあって思います。
そして人と関わったり、話したり、聞いたりするなかで、
過去の失敗や他人を傷つけたことからくる自分の心の傷や、
人と関わることへの自信の無さ、怖さ、
学歴、性格など自分の中のコンプレックスや自分の悪いとおもっているところ
そういったものが、少しずつ癒されていっていたように思います。
自分でも少しずつ笑顔が増えて行ったのがわかったし、元気になっていくのが実感できました。
そんなとてものんびりとした、楽しい生活を送れていたからか、治療の経過も凄くよかったみたいで、
予定してた期間よりも遥かに早く退院することになりました。
そしてついに、退院の日がやってきました。
【退院、入院して見えたもの】
入院してから四週間くらいでしょうか。
ついに退院の日がやってきました。
その日は荷物をまとめて共同スペースでまったりしながら、
迎えが来るギリギリまで、ついさっき知り合った女の人と声優さんについて語っていました。(「この声優さんめっちゃよくないー?」、「めっちゃいいですね!男やけどこの声は惚れますよ!」みたいな。)
そんな感じで盛り上がっていると、いつの間にか父が迎えに来てくれていました。
父を待たせるのもいけないなと思ったので、
「もう退院かあ・・・嬉しいけど、ちょっとさみしいな」
とかそんなことを思いながら、
荷物を持って父と一緒に受付の方に向かおうとしました。
すると、
「おめでとう!」
「退院おめでとー!」
「元気でねー!」
「もうここ(病院)に戻ってくるなよー!」
後ろから拍手といっしょに、そんな温かい声が聞こえてきました。
唐突すぎて、声が温かすぎて、動けませんでした。
こんなに多くの人に励まされたりする経験があまりなかったからなのか、まさか病院でこんな風に祝福されるとは思っていなかったからなのか、何も言えませんでした。
また、自分の中から何か温かいものがわき出てくるような感覚がしました。
そんな自分の中から何か温かいものがわき出てくるような、何かに包み込まれるような感覚がする中、
「あ、俺は俺でいいんだ。
人より頑張らないと、優れていないと、役にたっていないと自分の存在価値がなくなってしまうとか、そんなことはなくて 、
人よりダメなとこがあっても、役に立ててなくても、それでいいし、自分を責めなくていい。
そんな自分をちゃんと見てくれるひとだっている。
自分は自分でいるだけで、それでいいんだ。
生きていて、いいんだ。」
ふと、そんなことを思いました。
自分は自分でいいし、もっと自分を大切にしてもいい、大切にしようって思いました。
今までそんな実感はなかったのですが、自分を見てくれる人、認めてくれる人はちゃんといるんだなって思いました。
そうして僕は、たくさんの人からいろんなものを頂いて、笑顔で退院しました。
今も精神の病で苦しんでいたり、しんどい思いをして入院している人がたくさんいる中
こんなことを言うのは不謹慎かもしれませんが、思い返してみると、
本当に楽しかったなと思います。
自分はもしかしたらそこまで辛くない方なのかもしれないし、
自分の調子の波が、何週間に一回どーんって病むタイプだったのも、
楽しかったと言える要因なのかなって思います。
ちなみに退院してから、体調がかなり安定して、病んだりする回数も凄く減りました。
本当によかったです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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NXi

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