休学経験者が当時の経験や考えを語る共同ブログ
【拡散希望】白血病って、誰でもなるよ。
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前回記事:小児がん合宿~抗がん剤から肝試しまで~
 
あなたはもし、家族の誰かが白血病と診断されたら 、どうしますか?

母親が、父親が、兄や妹が、大切な誰かが宣告を受けるのです。

イメージしてみてください。

もうそこには、

母さんが台所でエプロンして料理してるあの後ろ姿がない。

父さんがリビングで新聞を読んでるあの姿がない。

兄ちゃんや妹と兄弟ゲンカするあの瞬間はない。

当たり前だったあの光景がある日突然消えてなくなる。

「え?白血病?あのよく悲劇のヒロインがかかる病気の?」
 
 

「え?白血病?あの不治の病の?」
 
 

「え?白血病?お母さん・・・死ぬの?」
 
 
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こんばんは。骨髄移植経験者の吉澤です。
先日、新宿駅東口の広場にて骨髄バンクの普及啓発イベントに参加しました。
そこでは、私のような移植経験者や、自らの骨髄を提供したドナーによるトークショー等を行いました。
闘病中の出来事や現在の生活、苦しかったことや悲しかったことを含めて、皆前向きに語り、同じ移植経験者の私としては非常に勇気づけられる内容でした。当日はあいにくの雨模様で、待ち合わせ等で立ち止まって聞いてくれる人が少なかったのが残念でしたが。

さて、今回お話するのは家族についてです。
イベントにご一緒させていただいた移植経験者の方も、やはり家族のサポートが一番大きかったとおっしゃっていました。
家族のサポートは本当に大きい。私もそう思います。ただ、私の経験も含めて、様々な方とお話させて頂くうちにどうやら、家族のサポートはプラスの面だけでなく、マイナスの面も持ち合わせているようです。

家族の誰がなるかでだいぶ変わってくるのですが、例としてこんな二つのケースをあげてみようと思います。

 

ケース1)小児科 兄が白血病

兄でも弟でも、姉でも妹でもいいですがとりあえずこのケースで考えます。

みんな小さい頃はお母さんに甘えたいですよね?

抱っこされたりチューされたりしたいですよね?

いっぱい遊びたいですよね?

でもその母親は兄につきっきりです。家に帰ってきません。
今まですぐそばにあった母の温もりはありません。
幼いながら考えます。「お兄ちゃんすごく辛いんだからしょうがないや」
最初はそうやって我慢します。我慢して我慢して我慢します。
たまに兄のお見舞いに病院に行くと、母親の愛情を独占している兄の姿を目撃します。
おもちゃをいっぱい買ってもらって、じゃれあって、何から何まで母親にやってもらっている兄の姿を。
その後、家に帰ります。母親のいない家に。

「…」

どうでしょうか?皆さんならどう感じますか?

 

ケース2)母親が白血病

自分の年齢は、そうですねー高校三年にしましょうか。
このくらいの年齢になると、精神的にも既に大人になりつつありますよね。
といってもまだまだ不安定で、色んなことを考えて必要以上に心配をしてしまうんです。
 

「母さんいなくて明日からうちのことどうすんの?」

「てか白血病ってやばくね?」

「え、母さん死ぬの?」

 

 
こういう時ってネットで調べても、嫌な情報ばかり目に入るんですよね。

そしてその日から一気に生活が変わります。
家の中に今まで味わったことのない、空気が漂うのです。
絶望感でいっぱいなのに、それでいてどこかピリピリした空気が。

自分「母さんいないんだからそのくらい自分でやれよ!バカ親父!」

父「父親に向かってなんて口聞くんだ!こっちは仕事帰りに病院よってクタクタなんだよ!」

自分「は?俺だって受験勉強しなきゃいけないんだよ!」

父「その大学は誰のおかげで行けると思ってんだ!俺が働いてるからだろ!!そもそもお前はな・・・」

 
こちらのケースはどうでしょう?それぞれ思うことがあるのではないでしょうか。
 

 
実はこの二つのケース、少し変更したりしていますが両方ともほぼ実話です。
家族といっても違う人間ですし、それぞれの立場での感情がありますから、こういうことが起きるのはある意味仕方のないことなのかもしれません。
でも、一歩間違えると取り返しのつかないことになりかねませんよね。
 
 

想像してほしいです。
ケース1だと、あのままずっと我慢し続けて母親の愛情から切り離されて育っていったら、どうなるのでしょうか?
ケース2は、父親との関係はどうなるでしょうか?

 
少し論が飛躍しすぎじゃないかしらと思うかもしれません。
でも実際にこういう状況に置かれると、本当に本当に紙一重なんです。
ちょっとしたことの積み重ねや、些細な出来事がきっかけとなって「プチン」と糸が切れることがあるんです。
誰が悪いとか、もうそういうレベルじゃなくて、いつの間にか家族に歪みができてしまうんです。
 
 

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「1番辛いのは患者本人なんだから」

この正論という名の呪縛が、いつも家族を苦しめます。
甘えたことは言えないし、患者を心配させるようなことは言いづらい。
常に自分のことは二の次になってしまうんです。
ハケ口がないので自分で背負い込んだり、他の家族にあたったり。
行き過ぎた愛情が、逆に家族を苦しめます。

分かって欲しい。
患者と同じくらい家族は苦しんでいるんです。
もうそれこそ色んな意味で。

自分は患者側だったので、入院当時はこんな風な考え方はできませんでした。
それこそ独りよがりで、身勝手で、自己中心的でした。
でも、色んな人の話を聞いて、考えて、自分はなんて愚かな患者だったんだと思うようになったんです。
どれだけ家族に助けられていたか、そしてどれだけ家族も苦しんで悩んで、それでもなお支えてくれたのか。
本当にもう自分だけの命じゃないです。
キレイ事に聞こえるかもしれません。

「自分の命なんだから自分だけの命だろ」と思うかもしれません。

 
その通りなんです。
「自分だけ」の命だから自分の思うとおりに動けばいいんです。
ただ忘れて欲しくないのは、「自分だけ」の命の下に「いくつも」の命があってそれに支えられてかろうじて、自分の命があるということ。
まだまだ私たちは若いからほとんど世間様を知らないし、だからこそ色んなことにチャレンジしていくんだけど、どこに向かおうと、このことだけはずっと忘れずにしなければならないと思うのです。

自分を支えてくれているのは誰なのか

家族だけでなく、

友達だったり恋人だったり

するかもしれません。

その人たちを、自分のやり方で構いません、大切にして下さい。

一人暮らしの人は、実家に電話して親に声を聞かせてあげて下さい。できればたまに帰省して顔を見せてあげて下さい。

友達とは、たまには朝まで飲み明かしましょう。

恋人は、いつもより強く抱きしめてあげて下さい。

変なこと言ってるかもしれませんが、これができるのが、 だと思います。

 
こうやって今一度、自分の現状のありがたみを見つめ直すのもいいかもしれませんね。

今回はこの辺で。ありがとうございました。

ジャン魂G
残り一人となった剣道部員の呼び方
中一:最後の剣道部員
中二:ラストサムライ
中三:唯一の剣道部員
長野市 ほんわかほ耕介

次の記事を読む→骨髄移植と免罪符生活の向こう側~白血病患者が生きる道~

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吉澤 耕介

吉澤 耕介

千葉大学3年時に持病の血液疾患が悪化。 みんなが留学や世界一周のために休学してるなか、骨髄移植を受けるため休学を余儀無くされる。そして今、僕はドナーさんの細胞と自分の細胞と共に、第2の人生を歩んでいる。 吉澤 耕介の詳細プロフィールページ
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