休学経験者が当時の経験や考えを語る共同ブログ
国際協力はボランティアとはちょっと違う
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国際協力はボランティアとはちょっと違う

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今回お話するのは最近よく、「ボランティアやってたんだよね??」
ってよく言われることへのちょっとした自分の違和感についてです。
ちなみに前回の記事はこちら~みんなのお金がケニアの教室に変わるまで~壁の設置から屋根の取り付けまで~

このブログを読んで欲しい人!!

国際協力の分野で働いてみたい!!

アフリカで学校を建てるってボランティアじゃないの??
って思ってる人です。

別に自分は大学の教授ではないのでボランティアと国際協力の定義をしっているわけではありません。
でも、「アフリカでボランティアやってたんだよね~」って言われると少し違和感を感じます。
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なぜか。
国際協力はボランティアと言われるほど清く、純粋に人々のために動けないからだと思っています。
残念なことに多くの人は生きていくためにお金が要ります(ケニア人スタッフにバカにされたことの一つですが(笑))
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NGOのスタッフも同じです。自分がいたケニアの田舎みたいに自給自足できないですから。
ちょっと「あぁ~ボランティアとは違うんだな~」と考えた経験を紹介します。

自分が働いていた時期は日本の外務省からODAの一部をもらってました。通称N連とか言われるやつです。N連はもらえる額もかなり大きく3年間の契約だったのでとりあえず3年間はスタッフに給料を渡せるほどの仕事ができます。
でも、自分はN連として仕事をする3年目の終わりにいました。N連の終わりが見えていたのです。
この3年目の終わりはかなり忙しいものになりました。
なにしろ、N連の終わりに向けて進行中の教室建設を全て終わらせなくてはなりません。3年を過ぎると例えば、教室建設に必要な資材のお金をN連の経費として落とせなくなるのです。
そして、ケニア人を含む全スタッフの給料も外務省からのお金では出せなくなってしまいます。

さらに、N連が終わるにつれて新しくお金を出してくれるところを探すことになります。
自分たちの場合、もう一度同じ外務省に事業を申請することになっていましたが、どうしても間を空けてしまうということでJICAにも事業を申請することになりました。
事業を申請するためには事業地の調査を行う必要があります。
教室建設で言うならば、事業対象地の学校がどのような状態であるか、他のNGOは活動しているのか、校長先生は活動を理解してくれそうかなど、事業を行えそうかを検討しなくてはいけません。
大学の生活で例えると大きなレポートの締め切りが近づいているのにテストのためにぶ厚い参考文献を読まなくてはいけない状況です。大学生ならば誰もが経験したことがあるでしょう。
このような状況で自分のようなポンコツ学生が考えることは「レポートはもっと時間をかければいいものができてAをもらえそうだけど、テストもあるしB狙いでいこう」です。
これと似たような空気がスタッフの間でも流れ始めます。

特に事業を管理しているのは日本人スタッフなのでここでケニア人との衝突があったりします。
たとえばこんなことがありました。
環境活動を実施しているある学校で土壌侵食を防ぐ草地を作る作業を保護者としました。専門家は「この学校は普段より多く保護者の様子や草地の経過観測を行う必要がある。」とミーティングで主張します。
ケニア人スタッフも専門家に同意し、インターンとしても次週に学校を訪問することを提案しますが、日本人スタッフに断られてしまうのです。理由としては、スケジュールと予算のためです。
結果、一度目の草地化作業は失敗しました。一概に失敗の理由を専門家を派遣しなかったこととは言えませんが、悔やまれる失敗です。
この時の環境担当は私ではありませんでしたが、このような例が現場では多々あります。
余談ですが、このあと環境活動をこの問題ごと引継ぎ四苦八苦することになるのです(泣)

住民参加型開発援助という名前でプロセスがものすごく重要なはずの活動でも、多くのことを取捨選択してきました。
例えばこれが国際的に認知度も高く、自己資金(寄付で集まったそれなりに自由に使えるお金)の割合が大きいところは違うかもしれませんが、N連やJICA草の根は日本の多くのNGOが事業申請を出しています。
多くの国際協力に従事する人たちが締め切りや予算の足枷に悩んでいるのではないでしょうか。
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つらつらと長く経験談を書きましたが、何がいいたいかと言えば
国際協力はボランティアとは違い成果や結果が問われる一種のビジネスなんだと自分は思っています。
定められた期間内にある一定の成果を挙げないと次の仕事がもらえない。

将来、純粋に人助けがしたいならばNGO・NPOはオススメだと思います。人助けをしながら給料もらえますから。
でも、あまり国際協力に純粋すぎるというか、夢を持ちすぎてしまうとガッカリしてしまう日が来るかもしれません。

この記事を読んで「なんか変な学生があんなこと言ってたな~」と頭の隅の隅に置いていただければ幸いです。

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吉岡 航希

吉岡 航希

上智大学 文学部新聞学科2年。 某NGOの在ケニア駐在インターンとして小学校教室の建設や補修の運営をやってます。 吉岡 航希の詳細 プロフィールページ
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