休学経験者が当時の経験や考えを語る共同ブログ
【青年海外協力隊inマラウイ】アフリカでHIV/AIDSが広がる5つの例
このエントリーをはてなブックマークに追加

私が休学をした理由、そして学部生として協力隊に参加するに至った経緯はこちら→記事一覧

皆さんお久しぶりです。
ここで私の休学ストーリを書かせていただき、最後の記事でお伝えしたように、

アフリカのマラウイ共和国というところで、青年海外協力隊としてボランティアしています。
現在は首都リロングウェで研修の一環として、マラウイの医療事情や衛生状況などを
現地職員(現地人含む)からレクチャーを受けている毎日です。
1382434_637524899603717_875813799_n
 

◆アフリカ=HIV/AIDSが多いというイメージ

なんとなく「暗黒大陸」というイメージが強いアフリカ。
今では多くのテレビ番組でも「こんなところに日本人!?」といった
ポジティブというか、地の果てと言うか、なんとなく遠いところだーという印象を与えているのかなと思います。
そして、その象徴として出てくる【貧困】が最も強いイメージでしょうか。
また、今回のテーマであるHIV/AIDSもおそらく、アフリカのイメージの中に入ってくるのかなーとも思っています。
その理由として、爆発的に広まり、感染率も高いからというのが大半の理由になるかと感じますが、
じゃあなぜ爆発的に広まり、感染率も高いのかについて書いて行きます。
能動的な性交渉だけがすべてじゃない。

そんな真実を知れた、衝撃的な講義からの抜粋です。
 

◆1.少女から大人の女性へ。伝統的性交渉。

マラウイでは一部の地域の部族では、少女が大人になるための通過儀礼として性交渉があります。
それは、両親がお金を払って、ある特定の男性に「性交渉のやり方を教えてもらう」のです。
もちろんこの男性はたくさんの少女の初めてを奪うわけであり、
そしてこの男性は、母子感染によってHIVポジティブの人などとも寝ている可能性が高いのです。
つまりこの男性が一つの媒体となり、HIV/AIDSの感染源の一つとなります。
 

◆2.未亡人(旦那を失った女性)の”清掃”という意味での性交渉。

これも一部の部族であることですが、夫を失ってしまった妻は【清掃】という意味を込めて
他の男と性交渉をしなければいけない
、という伝統な残っています。
関係をもつ相手の男性も、1と同じように特定の【清掃屋】な様な人がいる地域であったり
夫の近親者である場合もあります。
これが、特定の【清掃屋】による性交渉だった場合、幾人もの未亡人の相手をする彼が
HIVを保有している可能性は極めて高く、大きな感染源の一つとなってしまいます。
 

◆3.Chokoloという、未亡人×死んだ夫の兄弟との入籍(性交渉)

こちらももう一つ未亡人における儀式です。
別の部族では、夫を失った女性は、夫の兄弟と結婚しなければならない、という決まりがあるそうです。
これば、その兄弟が既婚者で会った場合でも、重婚として結婚しなければならないのだとか。
この場合にも、男性が複数の女性を関係を持つ=感染のリスクが高まる と考えられています。
 

◆4.出稼ぎ、そして複数の女性との性交渉。

マラウイ北部の州では、新婚夫婦の夫は半年ほど首都や南アフリカへ出稼ぎに行くのが風習です。
行った先で体力仕事などをしながらお金を稼ぎ、それを妻や家族のもとへ送金するのですが
その間に多くの女性と関係を持ってしまいます。その中には娼婦なども含まれるでしょう。
そしてそこが感染源となってウイルスをもらってしまい、出稼ぎを終えて家族のもとへ戻り妻にも移してしまうのです。
 

◆5.偏見、不十分な認識、迷信

これはマラウイだけに関することではないですが、HIV/AIDSへの不十分な理解が
その感染を拡大させていると言えるでしょう。
頭の中では、その主な感染源が性交渉であるということは理解していても
どこか片隅でそれを十分に認識しておらず、「私は大丈夫」という過信が感染を広めています。
また、感染を防げるコンドームの使用に関しても、コンドームを使うと性交渉の感度を下げる、
という認識が強く広まっているとも言われています。
この意見に関してはおそらく賛同者もいるかもしれませんが、それに加えて
「コンドームは西洋人がアフリカ人を絶滅させるために作りだした」という迷信まであるほどです。
そのために、コンドームの使用が嫌煙され、感染が拡大しているという考え方もあります。
また、「処女と性交渉すればHIV/AIDSがなおる」
という誤った迷信が今でも存在し、地方の保健所などに勤務する方の話だと、
3歳などの幼児でもレイプにあって搬送されてくる、という話を伺いました。
 

◆HIVポジティブで生きるということ。

これら5つの他にもHIV感染拡大には多くの事例があります。
性交渉だけではなく母子感染も大きな感染源の一つといえます。
彼らにとって、HIV陽性者としてコミュニティに生きるのは本当に簡単なことではありません。
治療ができない病気のため、AIDS発病を防ぐための投薬を受けるために
通院することが困難である場合が多いこと。(徒歩で何時間もかけて通院します)
通院する意思があっても、住んでいる地域にHIV陽性者と知られてしまうと、のけ者にされてしまうということ。
(HIVは天罰が下った!という考えが根付く地域もあります。)
そしてHIV陽性になったがために、家族からも完全に孤立を余儀なくされてしまうこと。
この病気に対しては、本当に数々の偏見と差別が存在します。
それはアフリカに限らず、世界共通で言えることではないでしょうか。
今回はマラウイに焦点を当てて、その感染源を書いてみましたが
世界には様々な伝統習慣や通過儀礼があり、それが世界的な保健・衛生分野の発展の妨げとなっている
ということをみなさんに知ってもらえると幸いです。
 

長々と書きましたが、読んでいただきありがとうございました!

The following two tabs change content below.
中上 亜紀

中上 亜紀

高校の頃からアフリカに憧れていて千葉大学を3年生の後期に休学し、モザンビーク行っちゃいました。好きなことは話すこと。好きなものは人。 現在はマラウイで活動中。 中上 亜紀の詳細プロフィールページ
このエントリーをはてなブックマークに追加