読んでくださってありがとうございます。
前回・前々回の記事はこれでした。
2012.11/26 帰国日に思う「世界一周して何が変わったの??」
2012.12〜2013.5 世界一周から帰ってきて就活したら、落ちまくった話@日本
私の記事は、どんどん過去に遡っていくようになっています。
で今回は、バングラデシュ。グラミン銀行でのインターンの話。
世界一周の最後に3週間だけ参加しました。
(ここでグラミン銀行の概要は語らないのでググってください)
人、人、人。車、車、車。
渋滞で時がとまり、クラクションの音が競い合う。
2012年11月。世界一周最後の国。バングラデシュ。
観光客が歩きにくい街は、均一化していく世界の中で、逆に真新しい。
イスラム圏、週の始まりは日曜から。
写真で何度も見たことのあるビルに入り、指定された部署に向かう。
同じタイミングで参加する7人の学生と対面して(日本人は私を含めて3人)
インターンの説明を受ける。
ちなみに参加者はほとんど経済学部。
みんな貧困を解決する金融システムに興味があって参加する。
でも私はグラミン銀行が与えるコミュニティやモチベーションに興味があった。
人を変える本質って、お金よりもこっちだと思って。
ホームページを見て、必要な書類をなんとか英語で作成し、送る。
別にインターンと言っても働くわけではないから、申し込んだ誰もが参加できる。
そして私は、インドからバスに乗って大河を越え、バングラデシュにやってきた。
グラミン銀行は「貧困をなくすため」の銀行。
貧困は、貧しい人にお金を渡せば解決するほどシンプルではない。
教育、福祉、医療、産業、インフラ…
たくさんの問題が複雑にからまっている。
だからグラミン銀行では、読み書きや、医療のサポートも行う。
借り手をグループにして繋がりをつくったり、リーダーの役割を与えたりする。
そうして農村の女性たちは、家の中で夫や子どもたちの世話をする生活から一転し、
職を持ち、周りの女性と団結し、自立していく。
そんな女性たちのエネルギッシュな体験を聞いていると、私も前向きになってくる。
人って誰もが可能性を秘めていて、引き出せるんじゃないかって。
グラミン銀行のスタッフにも頭が下がる一方だった。
都会の大学を出てから、想いをもって農村に出て働く現地スタッフはかっこ良い。
今は大規模になったが、その仕組みを導入したときの最初の苦労はすさまじい。
人海戦術で時間をかけて、1つの村の1人1人から説得にあたるところから、始まっている。
大卒の銀行員が農村の女性の説得に当たっても、詐欺や搾取と勘違いされる。
『バックグランドの違いを、想いで何とか越えてきた』
ちなみに本部のエレベーター前であのムハマドユヌス氏とすれ違う。
握手して簡単な会話を交わしたが、そのとき彼は御光が差しているようだったw
人も社会も、なかなか良い方向に変わらない。どうしようもない。
高校生だった頃の私は、日本の社会も大人も大っ嫌いだった。すべての世界は淀んで見えた。
そんな時にグラミン銀行を知る。衝撃を受ける。
映像で見た、バングラデシュの女性たちは、とても輝いていた。
約4年後、その現地に3週間だけ滞在した。
人間に対する楽観的な希望、そして帰国することへの歓び。
私はこれらを大切に抱きしめながら、9ヶ月ぶりに母国の地を踏んだ。
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